さてとまる

日々を綴る

日本沈没

毎週楽しみに見ていて、完走したのだけど。

ドラマ、というよりは、すごく良くできたシュミレーションを見ているようだった、

なんというか、登場人物が、あす、日本が沈没するかも知れないのにみんな比較的冷静で、官僚ってものはみんなあんなものなのかも知れないが、その、「日本未来会議」(だったか、名前を忘れてしまった)の中で、さして取り乱しもせず、粛々と仕事をしているのを見て、見ているこちらもなんだかひどく冷静になってしまった。

なんだろうなあ。日本沈没。ある意味とても面白い題材の中、もう少し人間が右往左往する様を見てみたかった。そこへ行くと、ただただマッドサイエンティストっぷりを発揮していた香川照之さん。さすが俳優と歌舞伎役者の二足のわらじを履いているだけのことはあって、芝居の「けれん」というものをただ一人体現していた気がする。

荒唐無稽の、あるわけのないものの面白さ。
それが徹底的に足りなかったと思う。
歌舞伎は言うなれば、それしかないからね。
あるわけのないものの中に、お客を引き込む力や熱量が、やや不足だったか。

でも、あのラストはないなあ。やるならもっと徹底的に壊して欲しかった。制約の中の精一杯だったとしても。