さてとまる

日々を綴る

渋松

突然ですが、私は「渋松対談」のファンだった。ノーミュージック、ノーライフの読者さんたちが投稿する「ロッキング·オン」の記事は専門性と熱き思い入れの度合いが高く、ルックス重視でバンドを選ぶけしからん輩である私には難解過ぎた(スクリッティ・ポリッティかっこよかったなあ)。そんな真面目な音楽ファンが集うロ誌において、唯一、こんな私でも面白く読める場所、それが「渋松対談」だった。日本のロックの黎明期に、1ファンジンだった「ロッキング·オン」を200部も刷っちゃって、リヤカーを引いて納品した話、資金がなくて本物のアーティストインタビューはできないので、架空のインタビューを作って載せていた話、返品が山になっていた話、今は有名になったロックスターの悪口などを、ちょっと斜に構えた感じで語る。それがとてもおかしく、かつかっこよかった。なんでも洒落がないとだめ。そんなことを学んだ気がする。不屈の魂というか。

渋谷さん、松村さん、ありがとうございました。