昔、風邪を引いて病院に行くとなると内科だった。
「ちょっとリンパ腺が腫れて」
とか言うと、先生が
「どれどれ」
などと触診をしてくれ、
「あー、ほんとだ、腫れてるねー。じゃ、炎症の止まるお薬出しておきましょう」
ちゃんちゃん。
で、終わるものと思っていた。
水曜の夜に両方のリンパ腺が腫れて痛かったので、木曜日に病院に電話して聞いてみた。
「リンパ腺が腫れて、後頭部にも少し痛みがあるのですが、見ていただけますか?」
「お熱はありますか?」
「37度です」
「あー、熱あるとダメなんですよね。発熱外来になっちゃうので、診察はできません。発熱外来も、今日はもう予約がいっぱいです。」
仕方がないので家で安静にしていたわけだが。
そして土曜日、また同じ病院の外来に出かけてみたところ、待てど暮らせど名前を呼ばれず、さすがに不安になって、歩いている看護師さんに聞いてみた。
「すみません。もう1時間くらい待っているのですが、名前を見ていただいていますか?」
看護師さんに調べてもらったところ、もうすぐです、と言われて、すぐに名前が呼ばれたので、あー、これはまったく意識されてなかったか······と思い診察室に入って座るなり、先生が
「こちらの症状は、いま内科では見られないんですよね。耳の下とかリンパ腺は耳鼻科の範囲なんで。」
「では、どうすれば?」
と聞いてみたけど、土曜日の午前中に1時間も待たされたあげくに、今から大学病院に行けとか、他の耳鼻科に行けとかそんなの無理ですよね。大学病院にかかるとなると初診料だっているし。それじゃ紹介状書いてもらえるんですか?と聞いたら、僕は耳鼻科の医師ではないので書けないと。
ダメならダメで、問診票をみた段階で言ってほしかった。
もう昔のように牧歌的な世界ではないのかもしれないけど、牧歌的な世界の方が効率はよかったのでは?と思う。
誤診をみんな恐れているし、専門医という制度で垣根を越えて患者さんを診ることができなくなっているのよね。予約は争奪戦だし。医者が足りないのか?患者が多くなったのか?思えば病院が「患者様」とか言い始めた頃から、何かが絶対におかしくなったのでは?と思う。
大きな病院と思って行ったのが失敗だった。
と言うわけで、明日、引き続き、会社の帰りに耳鼻科に行きます。
どんどん不便になっているのでなんとかしてほしい。