さてとまる

日々を綴る

ようやく

遠くで何か音楽が鳴っている。 

夕暮れにたたずむ、パステルカラーをまとったおしゃれなアジア系の男の子たち。 

何かを期待させる始まりだ。 

 

おおっ、といきなりこれは反則。どこから見てもハンサムとしか形容できない男の子が 

「今夜、僕は星の中にいるから」 

だと?もうこの時点でたいていの女の子の瞳がきらきら星になることは想像に難くない。 

で、牛乳を飲む。健康的ってこと?でもこの牛乳を飲んでるこの男の子が、ちっとも健康的な感じじゃない(色気があるってことですが・・・)。ずーるーいー、と思わず叫んだ。もうここまでで陰と陽が共存する超贅沢な雰囲気だ。 

 

どこか耳なじみのあるコード進行でリズミカルに曲が進む。マイアミスタイル?のカラフルなセット。なんだろうなあ。こういうセットでこういう歌を歌うって、最近はあんまり見ないけど、アメリカンポップスの王道だった。ノスタルジーさえ感じさせる。だけどこれだけ背が高くて、これだけダンスがうまいと、別に全然違和感がない。で、ダンスの振り付けもちょっとマイケル・ジャクソンが入っている感じで、世界中のみんなが知ってる感じ。親しみを持てるというか(いまもう一回見直して見たら、サタデーナイトフィーバーの引用もあった。ちょっとリスペクトしている感じもある)。

 

なんの話をしてるかというと、見ましたよ。ようやく通しで「Dynamite」を。 

歌詞もきれいでシンプルで、ほんとにあらゆる点で聞く人を拒まない曲だなあ。アメリカンポップスの王道、って書いたけど、いいとこみんな入ってる。でもそれをアメリカ人が歌わないところがとても新しい。米国で受けたのは、すごく新鮮なニューカマーだからじゃないかなあ。しかも若いし可愛いし、そして明るいし。最近のアメリカンチャートって、MVがみんなドドメ色で内省的で曲もラップばっかりだ、みたいなところに、こんなのが来たらなあ。 

 

曲だけ聞いても素晴らしいんだけど、MVもほんとによくできていて、もうお手本のよう。韓国の人ってお化粧がうまくて美意識が高いけど、まさにこれは。聞く人見る人の3分間を、きれいで可愛くて楽しくて、しかもきっちりレベルが高いもので幸せにする。 

 

もはや死角なし。参りました。