さてとまる

日々を綴る

モノローグ

テレ東の「推しが上司になりまして」というドラマを見た。

マジ、推しがある日上司になって、自分の部署にやってくる、というお話なのだが、夢みたい、って思うでしょ?

だがしかし。生きるために働く現実バリバリの職場にある日現実から遥か遠くにいる推しが現れたら?

答えはやはり「まず単なる迷惑」。なんだろうなあ、と思うわけですよ。思いっきり撹乱されるものね。何せあっちの世界とこっちの世界の区別がつかなくなるし、推しが目の前にいたら普通、どうしたらいいかわからなくなるではないか。しかも会社の上司ですよ。良い緊張と悪い緊張が一気に押し寄せてゲシュタルト崩壊。でも、端から見るとその有り様はめっちゃ面白いんですよ。

「高嶺のハナさん」もそうだったけど、女の子のうろたえまくりのモノローグドラマってすごーく面白い。今日確信した。主人公が喜んだり悲しんだり(まー主体的なものだが。)、とても小さな世界で右往左往の状態を、なんとかして舞い上がりそうな自分を必死に、ありったけの力で現世に杭打ちしている状況を、時に自分に突っ込みを入れつつ解説している姿が意地らしくも面白く、もうドラマって相手役要らなくね?と言えるほど。その場合、推しとかかわいい後輩とかはもうただのオブジェに過ぎん。そこにいるだけ。

でも、こういう漫画的な面白さが実写で見られるようになったということに、私は喜びを感じるのですよ。モノローグだけで成立するって、圧倒的にレベルが高い。昔なら、こんな自分のことしか語らないものはドラマじゃない、と言われていたところ。日本の役者さんてコメディが下手くそだったのに、若い役者さんがもう見せる見せる。演技も上手くなってると思うけど、演出がもっと上手くなってると思う。

来週も楽しみだ。生きる喜びがまたひとつ。

 


www.youtube.com